2008年3月:Saas事例等の情報収集の結果
2008年3月に開催された研究会で共有されたSaas事例等の情報について報告する。なお、記の情報の内容については当研究会が保証するものではない。
なぜSaas企業は次々と登場してこないのか
- Saasはシングルシステム・マルチテナントであることが必須。これを実現するためには時間をかけた開発が必要。 まだ世に出て間もないSaas対応の商品が出揃うには時間がまだまだかかる。
- Saasはオンラインビジネス。直販ではなくパートナービジネスを行っている場合、簡単に移行することができない。
- 中小企業のSaasへの認知がまだ少ない。普及には販売店の存在が欠かせない。
- ユーザーアンケートでは一番の不安点として外部にデータを預けることの不安が挙げられる。現状では適切な対策の優先度付けやサービスの特徴に応じた対策・基準・ガイドラインが十分に整備されていない。
Saasの利用は現状6%
- アンケートによると現行システムで全面的に利用・一部利用していると回答した企業は各分野で5%前後。次期システムにおいても比率はそう変わらない。
- 利用分野では「対外情報提供(Webサイト)」「内部システム間接続・統合」「連結会計・管理会計」「情報共有(グループウェア)」が上位を占める。
- 次期システムとしてベンダー・インテグレータのねらい目は「内部システム間接続・統合」「連結会計」になるだろう。
TISとOBC、奉行ERPと連携したSaas型EDIサービス
- 業態別EDIテンプレートを共同開発。受発注、納期回答、出荷状態のデータ交換といった基本機能をSaasで提供。導入維持の負担軽減を狙う。
2008年度中小企業経営革新ベンチャー支援の公募開始(IPA)
- 中小企業向けSaas活用基盤整備事業と連携しSaas型の新しいビジネスモデルや技術を活用して事業化を目指す中小ITベンチャー企業を発掘し支援を行う。
- 公募期間:3/26~5/7
NTTの「Saas Over NGN」
- NTT内でNGN普及を目指すタスクフォースが2月に発足。合言葉はSaas Over NGN。
- 2012年に業務用ソフトの1/3がネット経由になる(ガートナー)。一方、経営者はセキュリティを心配し導入をためらうことも多い。(52.5%)
- NGNはインターネットよりも高速・セキュアな分だけ垣根は低いはず。
- Saas Over NGNによりシステム部門に必要なスキルが変わってくる。(開発スキル→組み立てスキル)
Saasの利用
- そもそもSaasとは:インターネット経由でサービスとしてソフトウェアを提供し、ユーザー数に応じて利用料を徴収する形態のこと
- 活用のメリット:コスト削減につながる/利用の容易さと迅速性/社内リソース使用の節約/初期投資が小さい/バージョンアップ不要
- ASPが普及しなかった理由:ブロードバンド未整備/カスタマイズできない/セキュ リティに関する不安/ネットワーク接続コスト>アプリ利用コスト/自前主義
- ASPと比較したSaasの特徴:性能・操作性の向上/マルチテナント・アーキテクチャ/カスタマイズ性の向上
- 導入するにあたっての分析検討
- コア/コンテクスト分析
- ミッションクリティカル/非ミッションクリティカル
- TCOの要素:ライセンス・利用料金/ハードウェア費用/導入費用/統合費用/トレーニング費用/ソフト保守費用/ユーザーサポート費用など
- 導入の留意点:既存システムとの連携のしやすさ/セキュリティ/カスタマイズ性/可用性・信頼性・性能/アーキテクチャ/業務機能/アドオンコスト/データのとり扱い/価格交渉/プロバイダの信頼性
新しいSaasビジネス
- 富士通:Saasが作れる基盤を提供する
- 丸紅:Saasでマイクロソフト商品を提供
- NECエクサ:業績連動型Saas